ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3「ネビュラちゃんの体が謎」

観に行こうかどうしようか迷ってたけど(MCUへの熱が冷めまくりだったから)、ちょうど時間があったので映画館に行ってきましたよ。観たのは吹き替え。

一日一本の上映で、お客さんもわたし含めて5人くらいだったかな。いつもはTOHOシネマズなんだけど、今日は久しぶりにイオンシネマに行ってきた。

ただ、上映始まってるのにチケット買えるのね。いや、正確には上映前のCMだったんだけど。着いた時間がギリギリだったから、「間に合わないかも」と思いながらチケット売り場へ。「上映中」の表示になってるのに購入できてラッキー。

わたしが若い頃は上映中でも買えたんだけど、今は買えないんじゃなかったかな。まぁ、買えて良かったけど。

さて、がっつりネタバレした感想を綴っていきますよっと。

まず、けっこう前からロケットが犠牲になるんじゃないかって言われてて、冒頭からいつものガーディアンズの愉快な雰囲気(暗いってことはなかったけど、どことなく物寂しい感じ)ではなかったから、え、マジでロケット犠牲なのかしらって思ってた。

ま、ロケットは無事生還してガーディアンズの船長になるんだけど。このロケットの過去がもう泣く。涙ちょちょ切れる。名前もなくて番号で呼ばれて、体に機械埋め込まれて実験という名の虐待を受けてたロケットを、ネビュラちゃんでさえ「わたしがサノスにやられたのよりひどい」って言うほど。

だから最後のほうでロケットが助かってホッとしてたのに、ピーターがヨンドゥのように宇宙空間に放り出されて凍り付きかけるんだもの。冷や冷やするわ。でもそんなときに登場したのがアダムちゃん。ピーターを助けますよ。

(ちなみにヨンドゥちょっと出てたよ。クラグリンがヤカの矢を使うの自信がないってときに応援する感じで出てた、泣く。ヨンドゥとクラグリンも上司と部下っていうより親子っぽいよね。そんな関係も好き)

あのアダムがピーターに指を差し出すシーンってなんかのオマージュかなって思ったんだけど、ミケランジェロが描いた「アダムの創造」らしい。けっこう印象的なシーンだった。

wikipedia→アダムの創造

このシーンのためにアダムを出したのかな。っていうくらいなんでアダム出したのって感じのポジションだった。

アダムは出てくるの知ってて、わりと主要キャラなのかと思えばただのアホの子だった。アイーシャさまも浮かばれない。

冒頭ね、かっこ良くアダムが登場したのはすてきだったし、それでロケットが瀕死の重傷負って、そこからロケットを助けるために物語は展開していくから、わりとがっつり本編に関わってるキャラではあるんだけど、その後はチャチャ入れ要因になってたのはやっぱアイーシャさま浮かばれない。

あの変な生き物との組み合わせはかわいかったけど。この生き物も最後まで生きてたね。

で、本作はネビュラちゃんとマンティスがけっこう目立つキャラだった。最初に飲んだくれのクイルをお姫様抱っこでベッドに運ぶシーンは、ネビュラがおっかさんになってると感じた。

エンドゲームでもソーの近くにいるヴァルキリーがおかみさんのような雰囲気になってて、飲んだくれおっさんのそばにはケア要因の女性がいるってのがなんか見ててモヤモヤする。

もしかしてピーターってガモーラ駄目だからってネビュラちゃんにいこうするのではって感じになったときはキモかったし。ネビュラちゃんもピーターに「そんな迷い犬のような目で見るな!」って言ってたね。でもそうはならなくてホッとした。

ただネビュラちゃんって毒親育ちだし、心の支えにしてたお姉ちゃんにもあんまり相手にしてもらえないまま育ってるから、よく恋愛に依存しないで大人になれたなって感心する。

ああいうタイプは毒親から解放されても男に食い物にされちゃうと思うし。でもそうならなかったのは、サノスがいなくなったあとにアベンジャーズが一緒だったしロケットがそばにいてくれたからかな。

だからロケットが助かったって知ったときのネビュラちゃん、感極まってたね。顔を手で覆ってすごくホッとしてた。ここでもロケットとネビュラの関係性がよくわかる。

最初のほうみんなでわちゃわちゃしてたときも、「友達を助けたいんだけど!」って、みんなが横道それてごちゃごちゃしてるのにずっと一貫した態度はさすがのネビュラちゃん。

そしてロケットが助かってホッとしてるネビュラちゃんをやさしく見つめてたマンティスは、ずっとみんなを支えてたんだよね。

子どもの頃からエゴのために生きて、次はガーディアンズのために生きて、なのでもう自分だけの生き方を選びたいって去ってしまったの。

ドラックスがついていくって言ったけど、きっぱり断って変な怪獣つれて行ってしまったわ。

ピーターもね、子どものころ誘拐されてずっと宇宙で生きてきたけど、ロケットに船長を託して地球に帰りました。そしておじいちゃんと再会。

マンティスは自分の生き方を、ピーターは故郷に、そしてガモーラもラベジャーズという自分の居場所を持ってる。離れてしまったメンバーもいるけど、ガーディアンズは今日も宇宙の平和を守ります、めでたしめでたしでいいじゃん、なんで「スター・ロードは戻ってくる」なんだよ。

もういいんじゃないかなー。あの終わり方で良かったと思うよー。

ロケットが自分の出自を知って、「俺はロケット・ラクーンだ」って名乗り(ラクーンはアライグマのこと)、今までアライグマじゃないって言ってたけど、そこでやっとアライグマであることを認められたってことは、過去をちゃんと受け止められたってことだよね。

そしてガーディアンズとしての誇りのようなものが芽生えたから、自分を実験動物にして友達を殺したハイ・エボリューショナリーにトドメを刺さなかったんだと思う。これからは壊すんじゃなくて守るってこと。

実際、ラストは何かにおびえてる宇宙人を助けるシーンで終わってたし。「みんなを守らなきゃ」っていうロケットのセリフもあったと思う。そのシーンにいたのがロケットとクラグリンにグルート、それにアダム。あとハイ・エボリューショナリーのとこにいた子ども。

アダムちゃんったらママ死んじゃってしれっとガーディアンズに入るなんて、やっぱアイーシャさま絶対に浮かばれないわー。

あとネビュラちゃんって、もう体がぐにゃぐにゃになってるのに生きてるの不思議。どうやって生体機能を維持してるのかわからない。マジで首が後ろにぐにゃりってなってたのにグニャグニャして元に戻ってたし。

でもね、マンティスも二回くらい首ゴキってなってたと思うんだよ。高いところから落ちたとき。

そういえばエゴって天界人だけど、その子どものピーターとマンティスってどんな生体機能なんだろね。ピーターは宇宙空間に放り出されて死にそうになってたから普通の地球人っぽいけど、マンティスは母親が虫? なのかな? 首ゴキってなっても普通に生きてるし、けっこうマンティスってまだ謎な部分がいっぱいだわ。

今回ガモーラってどうなるのかと思ったんだけど、なんやかんやでガーディアンズと行動を共にして、それなりに感じることはあったみたい。最後はちゃんとグルートの言葉がわかったみたいだし。

ラストのほうでみんなでアクションするシーンがあって、ここにガモーラもいるんだけど、それぞれ見せ場があってすごくかっこ良かったし連携も取れてて最高だった。

ちなみに最初のほう、ピーターはガモーラだけに話かけてたつもりだったのに、みんなに筒抜けだったシーンは笑った。
ただ、もうガモーラの居場所はラベジャーズにあって、ピーターに「私は変われない」って伝えて、ピーターも納得してたから良い感じにこの二人は決着ついたと思う。

だからみんな良いところに着地したのに、なんでスターロードは帰ってくるんだよ。

で、ラストにピーターがじいちゃんに話してた「おばさんとこで草刈り?してる俺を何もせずぼんやり見てるんだよ」ってセリフ。

これなんか意味があるのかな。親族っぽい45歳の人のことをピーターはじいちゃんに愚痴ってるのね。

(ちなみにピーターって地球じゃ職歴なしだよね。なんか妙に馴染んでる雰囲気だったけど、どうやって生活してるんだろ)

でもじいちゃんはその人のこと「言うな」って感じで、ピーターも「なんか事情があるの?」って返してた。ちょっとセリフはうろ覚えだけど。

こんなふうにあとに何かあるのかもって終わり方も次を想像して楽しいといえば楽しいんだけど。でもMCUはエンドゲームのようにシリーズをキッパリ終わらせる方法を模索したほうがいいと思う。

MCUはおもしろくて好きなんだけど、さすがにシリーズ広げすぎてついていくのもしんどいし飽きてきたし。

ただ、本作はみんな落としどころを見つけられたし、ロケットの物語としてはすごく最高でした。