ガンパウダー・ミルクシェイクの感想「必殺仕事人のテーマが頭の中で流れます」

ガーディアンズのネビュラでおなじみカレン・ギラン主演のアクション映画。カレンちゃんはもちろんかっこいいんだけど、他のお姉さま方もすてき。

ママが『300 〈スリーハンドレッド〉』の王女レナ・ヘディ、図書館三人衆に『ブラックパンサー』のアンジェラ・バセット、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のミシェル・ヨー、『スパイキッズ』のカーラ・グギノ。

ただ、最初のほうはあんまおもしろいと思えなかった。『ジョン・ウィック』のような雰囲気なんだけど、なんかチープだし動きもコミカルでアクションが微妙に見えるし。

せっかく180センチもタッパのあるカレンちゃんなのに、バタバタしているだけに見えたから、アクションでその身長が生かされていないように感じた。

舞台は架空の場所っぽい雰囲気。店に入ったら銃を預けなきゃいけないダイナーとか、やっぱ受付で銃を預けなきゃいけない病院とか。

観ながらあんまおもしろくないなって思ってたら、図書館でのバトルからガラッと雰囲気変わってすっっっごく楽しくなってきた。

もう手をにぎにぎしながら観ちゃうよね。で、ミシェルさんよ。この人には銃よりもアクションしてほしいと強く思っちゃうよね。

で、最初は銃だったんだけど、途中から鎖でバトル開始よ。かっこいい! もうミシェルさんは動きがキビキビしてるからアクションが様になってるんだよね。

そしてアレよ。敵の首に鎖巻いてからの高いところに吊すシーンは思わず頭の中に必殺仕事人のテーマが流れたよ。

アンジェラさんはスマートなミシェルさんとは違ってパワータイプ。斧だったかハンマーだったか忘れたけど、両手に武器を持って敵を倒していくの、すてき。

ブラックパンサーの王妃のときは凜とした品のある佇まいなのに、本作ではわりと野性的なところを見せておられましたわよ。それがまた合っているからすっっっごくかっこいい。

ラストのダイナーはスローでバトルを見せてくれるんだけど、アンジェラさんってば「がおー!」って感じで敵の顔面をミルクシェイク(多分)にぶつけてるシーン、大迫力。

で、図書館三人衆の中でもちょっとおとなしめのカーラ・グギノってばスパイキッズのママなのね。めっちゃ久しぶりに見たわ。

このカーラさんとミシェルさんの役がレズビアンっぽい描写があった。バトルのとき、別れて戦いに行くシーンで見つめ合ってたのは、そういう関係だよって意味なんだと思う。

そしてカーラさんが子供ちゃんにヘッドフォン付けてからのジャニス・ジョプリンの曲が流れ出すシーンはもうほんと最高。歌の歌詞も男どもをバッタバッタ倒していくのにピッタリ。

わりと軽く観られるフェミニズム映画だと思う。男VS女の構図もわかりやすいし。

敵のボスが「娘とは話が合わない」って言い出してね、だから息子がいなくなってまた家族の中で孤立したんだってさ。ここらへんでがっつりミソジニストであることがわかるし。

あと、本の中に武器が隠されてるってガジェットは見ていて楽しい。しかもこの本っていうのがフェミニストのバイブルばかりらしい。

戦う女性ってのもすてきだし、それもかなり中年っていうのが、年齢を重ねることはすっごくかっこいいんだよって示してくれているみたいですてきだし憧れる。とても楽しく観られる映画でした。