マイティ・ソー/バトルロイヤルの感想「助けてはやらないぞ」

「マイティ・ソー/バトルロイヤル」は映画館(吹き替え)で観ました。そしてDVDをレンタルして今度は字幕版を鑑賞。
本作はかなりお笑いに走っており、今までのソーやロキさまのイメージがガラリと変わります。個人的には字幕よりも吹き替えの方が面白さが増していたように感じましたね。
吹き替えの声優さんとしては、マーベルなので有名人の起用があります。今回はヘラ役の天海祐希さん。天海さんの声は聞き取りやすいし、ヘラのキャラともよく合っていたと思います。
そしてヘラめっちゃ怖いです。さすがケイト・ブランシェット、さすがアカデミー賞。圧倒的な存在感は凄まじいですね。
なんとなくケイト・ブランシェットってこういう娯楽作品には出演しないイメージがあったんですが、めっちゃノリノリでした。


意外とこういうノリ好きなのでしょうか。
で、一作目から出ているウォリアーズ・スリーね。彼らは結局ほとんど活躍しないままお亡くなりになります。
この映画は意地でもウォリアーズ・スリーを目立たせないようにする決まりでもあるのか? シリーズ通してほとんど見せ場もなく退場となりました、ちーん。
強いていえばホーガンの浅野忠信さんは少し見せ場がありましたが、ヴォルスタッグとファンドラルに至ってはヘラに瞬殺です。レディ・シフはいなかったので、今後他のマーベル作品に彼女が出てくるのかという点が気になるところではあります。
が、彼女が出演していないのは演じているジェイミー・アレクサンダーのスケジュールが合わなかったからだと聞くと、例え今回出ていたとしてもやっぱり瞬殺だったのかもしれません。そうなると、今後他の作品に出る可能性は低いのかなとも感じます。
そうそう、冒頭でオーディンに化けたロキさまは演劇を見ているのですが、この劇でロキを演じているのがマット・デイモンですよ、笑える。
映画館で観てたときは誰だか分からなかったんですが、観終わって家でネタバレ情報チェックしてたらマット・デイモンだと知ってびっくり。
だって全然分からなかったし。なによりトムさんとマットさんはキャラが全然違うでしょ。何がどうしてこのキャスティングになったんだよ。
なんかクリヘムとマットが友達だったことから実現したとか。ちなみにソーを演じたのはクリヘムの実の兄ちゃんルーク・ヘムズワースです。……なんでしょうね、売れている弟の映画にカメオ出演ってどうなのでしょうね。
どっかのニュース記事読んでたら本国でもいろいろといわれているようです。クリスもリアムもハリウッドで活躍しまくりだからね。
そんなクリヘムのソーは今回ロン毛をばっさりイカれます。ばっさりするのは我らがスタン・リー。「手元狂うかもねー」という軽いノリで、武器並みの威力がありそうな大迫力のバリカンで散髪します。
最初は「オレに触るんじゃねぇ!」と息巻いていたソーですが、スタン・リーのバリカンの威力を見たら「やめて(`;ω;´)」と泣きそうになっていましたよ。
でも短髪のソーも素敵です。久しぶりに会ったバナーに「髪切った?」とタモさんばりのことを聞かれます。今回はバナーが出ているんですね。宇宙の話なのにね。
ソーのハンマーをぶっこわしてウォリアーズ・スリーを瞬殺する超強力なヴィランのヘラさまと対峙してびびったロキさまは、とっとと逃げようと。
しかし、アスガルドに戻ろうとしたニ人を追ってきたヘラにどっか飛ばされてサカールに。ここでハルクとバッタリ再会するのです。このサカールね、カラフルな世界観が「フィフスエレメント」っぽかったです。
「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン」のあとに行方不明になってたハルクですが、クインジェットでサカールにやってきてバトルロイヤルのチャンピオンとして2年間活躍していました。
いつもネガティブなバナーですが、今回も相変わらずネガティブです。そんなネガティブなバナーに「日が沈むよ~」とナターシャの子守唄を聞かせますが、うざそうにするバナーです。筋骨隆々の雷さまより、フェロモンむんむんのナターシャの子守唄のがいいよね。
とにかく今回はソーもロキもバナーもお笑いに走っています。とくにロキさまね、かなり面白いですよ。
バトルロイヤルでハルクが登場したシーンでは「この星から逃げなくては」と顔面蒼白になっていましたし、ソーがハルクに足持ってビタンビタンされると「私の気持ちが分かったかぁぁぁ!!!」と大ハッスル。
このシーンはね、「アベンジャーズ」のラストで自分がハルクにやられたから、ソーが自分と同じ思いをしたことに喜んでるんだね。
ハルクに対してかなりトラウマ感情が溢れているロキさま。そんなロキさまは今回けっこう頑張っていました。ロキさまって今までもバトルシーンはあったけど、今回は乱闘シーンに混じって戦っていたので珍しいなって思ったのですよ。
ロキさまはバトルしてもタイマンか、もしくは影でニヤニヤしているイメージが強いので、しっちゃかめっちゃかになりながら乱闘している場面は新鮮でした。
もちろんカッコ良かったです。でもね、ロキさまってば武器が短いナイフ2本なのね。それは果物ナイフなのでしょうか。
あとはロキさまがいつも被ってた兜ね、あのカブトムシみたいなやつ。あの兜をぶん投げながら戦っていましたね。装備はカブトムシと果物ナイフのロキさま。あんまり戦闘力がありそうに見えないアイテムね。
それからあのシーンね、助けてのシーン。あれは劇場で観てもかなり笑った。このシーンはyoutubeでも公開されているので、面白くて何度も観ました。やっぱりこのシーンも吹き替えの方が面白みが増していると思います。

しかもラストバトルでもヘラを目の前にして「助けてはもうやらないぞ」とか。いくらソーが筋肉バカでもヘラを前にしてそんなのやるわけないでしょ! でもそんなキュートなロキさまに胸キュンです。
今回はね、今までのシリーズ通してロキに出し抜かれまくっていたソーが、逆にロキを出し抜くというシーンがあったんですよ。成長ですね。ちなみにこのときソーは「お前は成長しないな」とロキにいいます。ソーは筋肉だけではないのですよ。
本作では成長したソーと愉快なロキさまが見れて楽しかったです。さらに音楽も素敵でした。レッド・ツェッペリンの「Immigrant Song(移民の歌)」ね。
で、新キャラとしてヴァルキリーが登場。若い頃のミシェル・ロドリゲスを彷彿とさせる雰囲気の方ですが、演じるテッサ・トンプソンは30歳を超えているんですよね。てっきり20代前半ぐらいかと思ってました。彼女が「Here we go」というシーンが好きです。
ヴァルキリーは原作ではバイセクシャルなので、この役柄が映画でも引き継がれるのかということはファンの間でも注目されていました。
実際にある女性との親密な関係にあったことを示唆するシーンが撮影されたけど、編集段階でカットになったとか。


テッサ・トンプソンははっきりと「彼女はバイ」だと公言してますね。もしかしてヘラにヴァルキリーが全滅させられるシーンで彼女を庇って亡くなった仲間とロマンスがあったのかなと思いました。
あのシーンも劇場で観るとかなりの大迫力でしたよ。ただ私が鑑賞したのは2Dでしたけど。それでも凄かったです。
今回は冒頭でストレンジが登場してロキさまを30分も下に落とし続けたり、オーディンがお亡くなりになったり、相変わらずブレないヘイムダルが素敵だったり、おちゃらけたストレージが最後はヘラに反旗を翻したり、メインキャラ以外でも目立つ脇キャラがたくさんでした。
ま、ウォリアーズ・スリーは瞬殺だったけどね。
そして映画のラストにソーとロキさまは仲直りしたような雰囲気になって終了と、穏やかな終わりではなく、大きな戦艦が目の前に迫って次回作を示唆して終わります。そうそう、ソーってばジェーンと破局したみたいよ。残念ね。

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