グリーン・デスティニーの感想「18年ぶりに観たら何も感じなかった」

久しぶりに「グリーン・デスティニー」を観たので感想を綴りたいと思います。相変わらず香港映画にハマっています。と、いってもこの映画は香港やら中国やら台湾やらアメリカやらの合作なので、厳密には香港映画ではないのかしら。
2000年公開だから、もう18年前になるのね。当時観たときはえらく感動した記憶がありますが、この年齢になってから観てみると、サッパリ何も感じなかったのは何故でしょう。まずイェン(チャン・ツィイー)の目的が全く分かりませんでした。そのため、終始イラつきながら鑑賞。
ただ、他のキャラたちは意思がしっかり描写されていました。


リー・ムーバイ(チョウ・ユンファ)は、もう引退して殺伐とした世界から足を洗いたい。シューリン(ミシェル・ヨー)は、そろそろ長い春を終わらせてムーバイと結ばれたい。ロー(チャン・チェン)はイェンと結婚したい。
さて、そのイェンはというと、グリーン・デスティニーを盗むわ、せっかく自分を追いかけてきた彼氏ローを振るわ、許婚と結婚したと思えば家出するわ、返したと思った剣をまた盗んで暴れまくるわ。何がしたいんだろう…。
チャン・チェンはブエノスアイレスの頃のあどけなさがまだ残っている雰囲気でした。カワイイネー。で、このチャン・チェン演じる盗賊ローに、イェンがいきなり欲情したのも意味がワカラナイヨー。
あの櫛にもどんな意味があったのか謎のまま。盗賊のローに櫛を盗まれてたった一人で追いかけていくんだからそれなりに思い入れのある櫛だったんだろうけど、その理由が明かされないままです。
で、砂漠で迷ってその盗賊に介抱されるんだけど、暴れまくるイェンにずっと紳士的なロー。そんなローを石でどつくわ細い矢みたいなもので刺すわ、そしてやっぱり暴れるわ。何、情緒不安定なの?
で、暴れてたらローがブッチューしてきたので、またキレるのかと思えば、ローに乗っかり自分もブッチュー。感情がオカシイヨー。ラストもローが語った伝説に沿ってイェンが飛び立っていくんだけど、やっぱり意味が分からない。イェンは死んじゃったのかしら? だってロー泣いてたし。
そもそもタイトルからしておかしい気がします。グリーン・デスティニーはムーバイが使ってた伝説の剣なんだけど、引退するからって人に預けるシーンから物語は始まります。でも結局、このグリーン・デスティニーに拘っていたのはイェンだけ。ムーバイもシューリンもとくに剣に執着していなかったし、ローにいたっては接触もしていません。
原作は、「臥虎蔵龍」というタイトルの武俠小説です。知恵袋でこのタイトルの日本語訳が紹介されていました。

臥虎蔵龍(がこぞうりゅう)、英題は「Crouching Tiger, Hidden Dragon」。
日本語に訳せば【伏せる虎、隠れる龍】となります。
最強猛獣たる虎と龍が隠れて攻撃するチャンスをうかがってる様子。
引用元:知恵袋

虎がイェン(と師匠)で、龍はムーバイ(とシューリン)かな。グリーン・デスティニーよりもこっちの方がしっくりきますね。
18年前はあの華麗なワイヤーアクションが美しいと思ったんだけど、今観るとそうでもないと感じたのは時の流れなのか。ただミシェル姐さんとチョウ・ユンファの安定して落ち着いた雰囲気を出していたのはよかったです。
で、2016年にミシェルを同役に迎えて、ネットフリックスのオリジナル作品として続編が制作されたそうです。ドニー・イェンが出てるから気になるな。いつか気が向いたらネトフリ登録して観てみます。

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